01スコアの基本:1打の数え方
ゴルフのスコアはとてもシンプル。クラブで「ボールを打とうとした回数」がそのまま打数になります。
| 動作 | カウント | 備考 |
|---|---|---|
| クラブを振ってボールを打った | ◎1打 | 当たり前の1打 |
| 空振り(打つ意思で振った) | ◎1打 | 打つ意思で振れば、当たらなくても1打 |
| 素振り(打つ意思なし) | ×0打 | 明らかな練習スイングは不問 |
| パターでカップに入れた | ◎1打 | 当然1打 |
| OB(コース外)に出た | ◎1打+罰打1打 | 打った1打+罰打1で、打数が2つ進む |
1ホール終わるまでに振った回数(+罰打)がそのホールのスコア。これを18ホール分合計したのが、その日のスコアです。
💡 ルール上の「ストローク」とは、球を打つ意思を持って行うクラブの前方への動きのこと(規則14.1)。だから空振りも1打、打つ意思のない素振りは0打、という線引きになります。OBは「罰打だけで2打増える」のではなく、打った1打+罰打1で結果的に2つ進む、と理解すると混乱しません。
02パー・バーディ・ボギー一覧
各ホールには「パー(規定打数)」が設定されています。1ホールはたいてい パー3・パー4・パー5 のどれか。規定打数より少なければ「上出来」、多ければ「叩いた」。それを呼び方で表します。
| 名称 | パーからの差 | 意味・成立例 | すごさ |
|---|---|---|---|
| コンドル | −4 | パー5を1打(ホールインワン)。世界で数例 | 👑 伝説級 |
| アルバトロス(ダブルイーグル) | −3 | パー5を2打/パー4を1打 | 👑 プロでも年に数回 |
| イーグル | −2 | パー4を2打/パー3のホールインワン | 🦅 上級者でもめったに無い |
| バーディ | −1 | パー4を3打 | 🐦 ナイスバーディ! |
| パー | 0 | 規定打数ぴったり | 👍 最高の成果 |
| ボギー | +1 | パー4を5打 | 🟢 初心者は大成功 |
| ダブルボギー | +2 | パー4を6打 | 🟡 普通 |
| トリプルボギー | +3 | パー4を7打 | 🟠 そこそこ叩いた |
| +4以上 | +4〜 | パー4を8打〜 | 🔴 大叩き |
💡 「ホールインワン」は差分ではなく「1打でカップイン」という事実を指す呼び方です。だから何打縮めたかはホールのパーで決まります。パー3のホールインワンは“イーグル”、パー4なら“アルバトロス”、パー5なら“コンドル”に相当。一般的なショートホール(パー3)でのホールインワンが最も多く、これが俗に「エース」と呼ばれます。
💡 初心者の最初の目標は「ダブルボギーペース」。18ホールで+36 → 合計108くらい。ボギーペースで回れたら大したものです。
03ダボ・トリ・OUT/IN…口語&略語早見表
ラウンド中やコンペでは、用語が略語・口語で飛び交います。初心者が現場で「?」となる言葉をまとめました。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| ダボ | ダブルボギー(パー+2打) |
| トリ | トリプルボギー(パー+3打) |
| OUT / IN | 前半9ホール/後半9ホール |
| グロス | その日の総打数(罰打込み) |
| ネット | グロス − ハンディキャップ |
| ベスグロ | ベストグロス=コンペ参加者の中で総打数が最少の人 |
| ニアピン | パー3で、1打目がピンに最も近い人 |
| ドラコン | ドライビングコンテスト=指定ホールで最も飛ばした人 |
| パーオン | 「パー−2打」までにグリーンに乗ること(例:パー4なら2打目で乗る) |
04罰打(ペナルティ)のカウント【最新ルール】
OBやロストなど、トラブルは「罰打」として打数に追加されます。初心者がよく出会うのはこれら(2019年改訂・最新ルール準拠)。
| シチュエーション | 罰打 | 処置 |
|---|---|---|
| OB(コース外) | +1打 | 直前にストロークした場所から打ち直し(ストロークと距離) |
| ロストボール(紛失) | +1打 | 探し始めて3分で見つからなければロスト。OBと同じ扱い |
| ペナルティエリア(池・川) | +1打 | 救済を受けてドロップして次打(赤杭は横の救済も可) |
| アンプレヤブル宣言 | +1打 | 3つの救済処置から選択(木の根元など打てない時) |
| カート道路上のボール | 0打 | 「動かせない障害物」として無罰でドロップ可 |
| 一時的な水(旧カジュアルウォーター) | 0打 | 水たまり等。無罰で救済 |
💡 2019年のルール改訂で、ドロップは「膝の高さ」から落とすルールに変わりました(以前は肩の高さ)。また「ウォーターハザード」は「ペナルティエリア」、「カジュアルウォーター」は「一時的な水」へ名称変更されています。レーザー/GPSの距離計測機器も、原則として使用OK(高低差の計測機能はオフが基本)。
複数トラブルが続いたときの加算順
初心者が一番混乱するのが「OBの後にまたOB」のようなケース。落ち着いて「打った数」+「罰打」を足すだけです。
- 例:1打目フェアウェイ → 2打目OB(2打+罰1)→ 打ち直しは4打目 → これがまたOB(4打+罰1)→ 打ち直しは6打目
- 迷ったら「いま何回振ったか」+「罰打の合計」で必ず正しい数になります
05OB・ロスト時の選択肢:前進4打とE-5
OB・ロストの「打ち直し」は時間がかかるため、コースによっては時短のための救済が用意されています。よく混同される2つは別物なので整理します。
| 選択肢 | 内容 | 正式ルール? | ハンディ計算 |
|---|---|---|---|
| 打ち直し(正規) | 1罰打+元の位置から打ち直し | ◎ 正規規則 | 使える |
| 前進4打(特設ティー・プレ4) | 戻らず特設ティーから「4打目」として再開 | × コース独自の簡易ルール | 原則使えない※ |
| E-5(2罰打の前方ドロップ) | 2罰打で、球の推定地点〜フェアウェイ際にドロップして続行 | △ 正規のローカルルール(委員会採用時のみ) | 使える |
「前進4打(プレ4)」は日本の多くのコースが採用する独自の救済で、正式な規則ではありません(※ハンディ用スコアには原則使えず、最終判断は各クラブのハンディキャップ委員会)。一方、2019年に新設されたモデルローカルルールE-5は、委員会が採用していれば2罰打で前方にドロップして続行できる正規のローカルルール。ただしプロや上級アマの競技には不向きで、一般・カジュアルプレー向けの措置です(アンプレヤブルやペナルティエリアが確実な球には使えません)。基本ルール全般はゴルフの基本ルール10もどうぞ。
06スコアカードの記入方法(OUT/IN)
スコアカードは正式には「マーカー(同伴競技者)が記録し、本人が確認・署名して提出」するのがゴルフの伝統。ただし初心者ラウンドや友達ゴルフでは自分で書いてOKです。
記入例
| HOLE | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | OUT |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| PAR | 4 | 5 | 3 | 4 | 4 | 5 | 3 | 4 | 4 | 36 |
| あなた | 6 | 7 | 5 | 6 | 5 | 8 | 4 | 7 | 6 | 54 |
OUT=前半9ホール、IN=後半9ホール。上の例ではOUTの合計が54。これにINの合計を足したのが「グロススコア(その日の総打数)」です。
初心者ラウンドの記入のコツ
- 1ホール終わるごとにすぐ書く(後で忘れる)
- 罰打も含めた「実際に振った回数+罰打」を書く
- 「ダブルパー(パーの2倍)以上は打ち切り」というローカルルールもアリ
- パター数(パット数)の欄があれば記入。スコアを縮める第一歩はパット数を減らすことです
07ハンディ・ネット・新ペリア
ハンディキャップ(HDCP)は「上手い人と初心者が公平に勝負するための調整値」。初心者は知らなくてもプレーできますが、コンペでは必須の考え方です。
| 用語 | 意味 | 計算例 |
|---|---|---|
| グロス | その日の総打数 | 108打 |
| HDCP | 調整値(個人ごと) | HDCP 24 |
| ネット | グロス − HDCP | 108 − 24 = 84 |
コンペは「ネットの少ない人が勝ち」がほとんど。HDCPの大きい初心者でも勝つチャンスがあります。普段のゴルフはこのストロークプレー(総打数で競う)が基本。1ホールごとに勝敗を決めるマッチプレー(○UP/×DOWNで数える)もありますが、まずはストロークプレーを覚えればOKです。
新ペリア(ダブルペリア)方式とは
公式ハンディ(後述)を持っていない人が多いので、コンペでは当日ハンディを自動算出する「新ペリア方式」が主流です(「ダブルペリア」と呼び方が違うだけで同じ方式)。
- 隠しホール:アウト・インから各6、計12ホールを抽出(プレーヤーには非公表)
- 計算式:(隠し12ホールの打数合計 × 1.5 − 72)× 0.8 = ハンディ
- 大叩き救済:各ホール、パーの2倍を超えた打数はパーの2倍として計算
運の要素もあるので、上手い人が必ず勝つとは限らないのが新ペリアの面白さ。なお公式ハンディ(JGA・WHS)は新ペリアとは別物で、正規コースのスコアを提出して算出します。2024年のWHS改訂で9ホールのスコアもハンディに反映できるようになりました(ハーフラウンド派にも使いやすい)。
08目標スコア早見表&平均スコア分布
| ステージ | グロス目安 | 1ホール平均 | 達成までの目安 |
|---|---|---|---|
| 初ラウンド | 130〜150 | +3〜+5/H | 初日 |
| 120切り | 119以下 | +3/H | 3〜5ラウンド目 |
| 110切り | 109以下 | +2.7/H | 10〜20ラウンド |
| 100切り | 99以下 | +2.5/H | 初心者卒業の壁・1〜3年 |
| 90切り | 89以下 | +1.8/H | 中級者・3〜10年 |
| シングル | HDCP 9以下 | +0.5/H | 上級者・10年〜 |
各種調査による目安では、アマチュアの平均スコアは100前後(ある集計で男性99.09・女性110.19)。100切りを達成できるのは全体の約3〜4割、90切りは約1〜1.5割、70台で回れる人は約1.5%とされます(公式統計ではなく業界調査の目安)。つまり「100を切れれば上位3〜4割」。100切りは立派な初心者卒業ラインです。
100切りに向けた具体的な道筋は ゴルフ100切りロードマップ へ。
09よくある数え間違い(ぐーの実体験)
最後に、僕(編集者ぐー)が初心者のころ実際にやらかした・混乱した数え間違いを共有します。同じところで止まらないように。
- OBの打ち直しが何打目か分からない:初ラウンドはこれが分からず、同伴者に毎ホール聞いていました。「打った数+罰打」で機械的に足せばOKと気づいてから一気にラクに。
- 素振りのつもりがボールに当たった:打つ意思のない素振りなら0打。でも構えてからボールに触れて動かすと罰打になる場合があるので、ボールの近くでの素振りは要注意。
- パット数の数え忘れ:グリーン上のパットも1打ずつ。短いパットを「ついで」に打って数え忘れがち。
★ ぐーの感想:最初は数え方より「楽しむこと」優先で大丈夫。僕は初日130台 → 数ラウンドで120切り → いまはベスト90。スコアは後からついてきます。実際の64ラウンドのスコア変遷も公開しているので、ペースの参考にどうぞ。
10よくある質問
- Q. OBを打ったら何打目から打ち直しますか?
- 「ストロークと距離の罰」で、直前の打数+罰打1。2打目がOBなら、その2打目+罰打1で打ち直しは4打目になります。コースに「前進4打(特設ティー)」があれば、戻らず4打目として特設ティーから打てます。
- Q. 空振りはスコアに数えますか?
- 数えます。打つ意思で振れば、当たらなくても1打。明らかな練習スイング(素振り)は打つ意思がないのでノーカウントです。
- Q. 池に入れたら何打罰ですか?
- ペナルティエリア(池・川)は1打罰。救済を受けてドロップし次打を打ちます。2打目で池なら、2打目+罰打1でドロップ後は4打目で再開。ドロップは2019年改訂で「膝の高さ」から落とします。
- Q. OUT・INとは何ですか?
- 18ホールの前半9ホールがOUT、後半9ホールがIN。それぞれの合計を足したものが、その日の総打数(グロススコア)です。前後半の間に昼食休憩を挟むのが日本では一般的。
- Q. ダボ・トリってどういう意味ですか?
- ダボ=ダブルボギー(パー+2打)、トリ=トリプルボギー(パー+3打)の口語。初心者はまずダボペースで18ホール回れれば合計108前後で、十分に上出来です。
